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【取材】浅草・蔵前にある、ホシノ天然酵母、自家製酵母のかわいいパン屋さん。紅茶メロンパンや豆乳クリームパンが人気

T’s Bakery
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T’s Bakeryのパンは、

ママの愛なんかで、

できている。

小笠原聖佳。


うちのパンは、卵を使っていないんです。娘がダメだったので。子どもにあわせて、卵を使わないでパンを創るという目線で考えています。うちの娘がお店のパンをどれでも食べられるように…。

僕は、そのママ目線に感動した。いまお話をお伺いしている鳥居本さん夫婦のお店、T’s Bakeryはママの愛がこめられたパン屋なのである。

T’s Bakeryのパンは、ママの愛でできているのだ。

T’s Bakery

お店は、2014年、10月にオープンしました。私たち夫婦は、蔵前が地元なので、家から近いところでパン屋がオープンできる場所をさがしていました。そうしたら、たまたまここの場所があくということで。じゃあ、はじめてみようか、ということで。

パン屋になるのは、大人になってからの夢でした。
前職は、全然違う業種のお仕事をしていましたね。パン屋を育成する学校にも仕事の合間に通っていました。

夢がかなったんですね。

ええ、そうですね(笑)。私たちのお店の特徴はホシノ天然酵母と自家製酵母なのですが。ホシノ天然酵母というのは、小麦と麹とお米からつくられている天然由来の酵母です。

これはうちのお店の商品の9割を占めています。
あとの1割がレーズンとお水からおこす自家製酵母です。
レーズンとお水を1週間から10日かけて、プクプクと発酵させて、全粒粉を混ぜます。イーストと比べて、膨らませるまでの時間をたっぷりとかけているので。粉のおいしさというのが、全面的に引き出されます。

うちは、全部、北海道産の小麦を使っているのですが。北海道産の小麦をあわせることで、モッチリとした食感がでるので、香りがたまらなくいいですし、味が違います。

イーストとか使うと、イーストの匂いが気になる方もいらっしゃるんですけど。でもイーストもだめなわけではなくて。発酵させる部分を抽出してつくられたのがイーストなので。時間を短くしてパンを創れます。
でも、うちはイーストを使わずに、天然の酵母でゆっくり時間をかけて創るというのを守りながら、パンに愛情を注いでいます。

T’s Bakery
T’s Bakery

僕はメロンパンが大好きなのですが。T’s Bakeryの紅茶メロンパンと豆乳クリームパンは、いつごろからお店に置いてありますか。

開店当時から、お店で販売しています。
クリームパンは、カスタードクリームに卵を使うので。使わないようにするために考えたのが、豆乳クリームパンなのです。レシピもオリジナルです。

豆乳クリームパンは、私どものオリジナル商品と言えます。普通のクリームパンより、モッチリしたクリームになって。甘さ控えめに創ってあり、素朴で、ほんのりとやさしい味です。
卵が無理なお子さまを気にしているママや、お子さんたちに豆乳クリームは人気があります。

紅茶メロンパンは、私が前にパンの勉強をしていたパン屋さんでも使われていたので。それを参考にして、レシピを考えました。通常のメロンパンと生地は一緒なんですけど。牛乳で生地を練るんですね。そのときに、紅茶の茶葉でロイヤルミルクティーを創り、その紅茶の茶葉を細かくミルで挽いて、それを混ぜ込んだものをパン生地に使用しています。なので、ほのかにふんわりと紅茶の香りがするのが特徴です。紅茶メロンパンは、サラリーマンの男性の方のご購入が多いですね。

この二つのパンは、開店当時から創っているのですが。もし変えるとすれば、クッキー生地を例えばココアにしたりとかは、将来的にあるかもしれないですね。
豆乳クリームパンは、卵を召し上がれないお子さまもいらっしゃるので。ママのことを考えると、変えずにいきたいですね。

やはり鳥居本さんの、ママの愛が生きているのですね(笑)。

T’s Bakeryでは、新商品を季節ごとに出しています。
いまの冬の季節では、餡の芋とか。
春先ですと、さくらあんぱんとか。
秋だと、カボチャパンとか。

新商品開発は、夫婦二人で行っています。試食も何度もして、改良を重ねて、創ります。パッとすぐできるものもありますけど。けっこう時間がかかるものもあります。なんかちょっとイメージと違っていたなというときもあります。パパッと自分がイメージしたものができれば、そのまますんなりといきますけどね。

浅草、蔵前の多くの個性的なパン屋さんをどう思われますか。

最近では、食パン専門店も増えましたし、なんかこういろんなパン屋さんがあると、食べ比べとかも、お客さんがしやすくなりますし、いいと思います。

お店のほうは、今後、どうなっていくのでしょう。

うちは、二人でマイペースで、できればこのままのスタイルでやっていけたらと思っています。パンは日常的に食べるものなので。それに私も母親ですし。できれば身体によくて、小さいお子さんが食べても安心、というパン創りをしていきたいですね。

それと、うちに、忙しいサラリーマンの方が喜ぶ、チーズカレーパンという商品がありまして。4種類の野菜、ピーマン、ナス、玉ねぎ、人参を使っています。挽肉をしっかりと炒めたドライカレーも入っていて。あとチーズをプレスしてパリパリにした状態のものをつけているので。仕事に忙しいサラリーマンの方が食べていただいても、満足していただけると思います。

基本的にパンの中の具材は、私が全部創っています。時間はかかりますが。仕込みは、前日とか、時間があるときに行っています。
パンの種類は、40ぐらいありますかね。
このままずっと夫婦二人で、気ままにやっていきたいです。

夢は、生きていくカロリーである。夢は、生きていく筋肉である。
鳥居本さんは、まっすぐにまっすぐに夢をかなえたのだ。
自分のペースで、好きなパンを売って、生きていきたい、という鳥居本さんだけのオリジナルの夢を。

T’s Bakery
T’s Bakery

店舗情報

T’s Bakery(ティーズ ベーカリー)

東京都台東区蔵前4-31-4
070-1370-0519

<営業時間>
10:00~17:30

<定休日>
土曜日・日曜日・祝日

地下鉄蔵前駅から徒歩5分
都営バス寿3丁目バス停から徒歩3分

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ライター紹介

おがさわらせいか

おがさわらせいか

小笠原聖佳:フリーライター、コピーライター、インタビュアー、吟遊詩人

2月生まれ。血液型:A型。 青森生まれ、静岡育ち。東京23区内在住。 広告と言葉とインタビュー、音楽をこよなく愛する。 毎日広告デザイン賞・最高賞/日経広告賞・部門賞などを受賞。 現在、ある会社の仕事で、noteにクリエイターズファイル・ブログを執筆、好評展開中。
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